FET 回路の勉強と定番素子
いままで BJT (Bipolar Junction Transistor いわゆるトランジスタ)は使い方にある程度自信があったのですが、FET は敬遠していました。理由は、
- 種類がよくわからない
- 高価(BJT はまとめ買いすると1個当たり5円とかで買えるが、FET は安くても20円位する)
- 特性のばらつきが激しい(らしい)
- 定番品がわからない
ということでした。
しかし、BJT を使っているといろいろ不満が出てきました。例えば、バイアスをかけるときにベース電流に気を使わなくちゃいけないといったことです。あるいは、純粋に飽きてきたということもあります。
というわけで、FET を使えるようになるために、何か特定の FET を足がかりとして勉強しようと考えました。そのためにはやはり定番品を使いたいのですが、昨今のリード型トランジスタのディスコン化などの流れで、店頭を覗いても今後安定供給される定番品がどれなのかよくわかりません。
そこで使うのが、Digi-Key の検索機能です。
電子部品のディストリビュータ、DigiKey
Digi-Key は絞り込み検索がこの種のサイトの中では最も使いやすく、品種が豊富(多少アメリカ向けに偏っていますが)なので、トレンドを調べるのにもってこいです。
早速、「FET-シングル」(J-FET は種類が少ないのでやめておきます)で、「スルーホール」「在庫品目」で検索し、価格順にソートします。量産効果の高いトランジスタは、定番なら価格も安くなるからです。
リストから、小信号用は馴染み深い TO-92 パッケージがかなりあることがわかったので更に絞り込みます。すると、以下の品番が挙がってきました。
- 2N7000
- BS170
どちらも複数社から供給されていて、価格も安いです(100個買って1個20円以下)。更に 2N7000 は、似た特性の 2N7002 の Spice モデルが LTSpice に入っています。また BS170 で Google 検索すると、海外のギターエフェクターなどに使用されていて日本語情報も結構あるようです。このどちらかを使って勉強して行きましょう。